元IT技術者の悪あがき

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WSL2でDebianを使う方法

はじめに

本家ブログ で2025年8月に公開した WSL2とDebianの記事 について、公開から3ヶ月以上経った2025年12月時点でも、地味に人気がある模様。

ただ本家ブログについてはその後、フィルム撮影を含む写真関連に注力するようにしており、コンピューター関連など専門性の高い記事については、当サブブログに掲載するよう方向性を決めている。

このため、今後こちらのサブブログにアクセスを(交通整理的な意味で)誘導するためにも、改めて記事を書いてみた。


【目次】


結論だけ知りたい方にコマンドだけ紹介

なお結論だけ知りたい方は、コマンドプロンプトで以下コマンドを実行するべし。

>wsl.exe --install Debian

ただ元IT技術者の観点で言わせていただくと、引数やオプションは正しく理解した上での実行が重要。

何も考えず適当にコマンドを実行して、その結果、障害やトラブルが発生して、顧客や上司にこっぴどく叱られても、私は一切関知しない。

まあ元より、当ブログの記載内容を参考とした作業は、自己責任でお願いしているし、上記コマンド程度であれば、どこに失敗要因があるのか…あ、1つ2つ思い当たるが、ここには書かない。

WSL2ではディストリビューションを指定しないとUbuntuがインストールされる

WSL2では、インストール時にディストリビューションを指定しないと、問答無用省略値としてUbuntuの最新版がインストールされる。

参考までに、コマンドプロンプトから参照できるヘルプメッセージを抜粋して掲載する。

> wsl.exe --help

~~~(中略)~~~

Linux 用 Windows サブシステムを管理するための引数:

    --help
        使用方法に関する情報を表示します。

~~~(中略)~~~

    --install [ディストリビューション] [オプション...]
        Linux 用 Windows サブシステム ディストリビューションをインストールします。
        有効なディストリビューションの一覧を表示するには、'wsl.exe --list --online' を使用します。

カギカッコ[]は省略可能、つまり何も指定しないと省略値が実行される。

[ディストリビューション]はカギカッコで囲まれているので、省略値として「Ubuntu」が使われ、Ubuntuの最新バージョンがインストールされる。

あとここでWSLコマンドについて、フルで書くと「wsl.exe」だけど、拡張子は省略可能。「wsl」だけでも良い。

ちなみに当ブログでは「wsl.exe」と統一する。

引数「--install」だけでWSLコマンドを実行した場合

ものは試しで、ここでは引数「--install」だけでWSLコマンドを実行した結果を公開する。

「wsl.exe --install」だけで実行した結果

上記スクショ(スクリーンショット/画面コピー)ではディストリビューションのインストール後、「$ cat /etc/os-release」でバージョンを確認している。

結果はというと、スクショの中央少し下。「PRETTY_NAME=」や「VERSION=」で始まる行にある通り、「Ubuntu 24.04.3 LTS」がインストールされている。(2025年12月9日時点)

WSL2でインストールできるディストリビューションの確認方法

WSL2でインストールできるディストリビューションについては、コマンドプロンプトで「wsl」もしくは「wsl.exe」に続けて、以下引数とオプションを付けて、コマンドを実行する。

>wsl.exe --list --online
または
>wsl.exe -l -o   ※上の省略形

ちなみに「-l」と「-o」はそれぞれ引数とオプションなので、逆に指定するとエラーになる。

>wsl.exe -o -l
無効なコマンド ライン引数: -o
サポートされている引数の一覧を取得するには、'wsl.exe --help' を使用してください。

実際にコマンドを実行した結果は、次の通り。(2025年12月9日時点)

>wsl.exe -l -o
インストールできる有効なディストリビューションの一覧を次に示します。
'wsl.exe --install <Distro>' を使用してインストールします。

NAME                            FRIENDLY NAME
AlmaLinux-8                     AlmaLinux OS 8
AlmaLinux-9                     AlmaLinux OS 9
AlmaLinux-Kitten-10             AlmaLinux OS Kitten 10
AlmaLinux-10                    AlmaLinux OS 10
Debian                          Debian GNU/Linux
FedoraLinux-43                  Fedora Linux 43
FedoraLinux-42                  Fedora Linux 42
SUSE-Linux-Enterprise-15-SP7    SUSE Linux Enterprise 15 SP7
SUSE-Linux-Enterprise-16.0      SUSE Linux Enterprise 16.0
Ubuntu                          Ubuntu
Ubuntu-24.04                    Ubuntu 24.04 LTS
archlinux                       Arch Linux
kali-linux                      Kali Linux Rolling
openSUSE-Tumbleweed             openSUSE Tumbleweed
openSUSE-Leap-16.0              openSUSE Leap 16.0
Ubuntu-20.04                    Ubuntu 20.04 LTS
Ubuntu-22.04                    Ubuntu 22.04 LTS
OracleLinux_7_9                 Oracle Linux 7.9
OracleLinux_8_10                Oracle Linux 8.10
OracleLinux_9_5                 Oracle Linux 9.5
openSUSE-Leap-15.6              openSUSE Leap 15.6
SUSE-Linux-Enterprise-15-SP6    SUSE Linux Enterprise 15 SP6

WSLでディストリビューションを指定する場合は、NAME列に記載された名前を使用する。

なお、スペルミスで再確認する羽目になるので、NAME列の名前はコピペするのが吉。

ちなみにUbuntuやOracleLinuxなど、主要なディストリビューションであれば、最新版とメンテナンスされているバージョン指定、それぞれに対応している。

但しDebianやarchlinux、kali-linuxなど、一部のディストリビューションについては、固定されたバージョンしかインストールできない。

Debianはマイナーと言うより安定運用優先のため、WSLで使用できるバージョンを1つだけに絞っているのだと思う。

ちなみに「--install」引数に「--version」というオプションがあるけど、あればディストリビューションのバージョンではなく、WSLのバージョン指定を行うオプション。お間違いなきよう。

以下、エラーメッセージを掲載。

>wsl.exe --install Debian --version 12
バージョン番号を解析できませんでした。
エラー コード: Wsl/ERROR_VERSION_PARSE_ERROR

WSLでDebianを使いたい場合

WSLでDebianを使いたい場合はディストリビューションを指定する必要がある。

但しDebianの場合、ディストリビューションのバージョン指定は出来ない。

ちなみにこの記事を書いている2025年12月9日時点で Debian 13 trixie がインストールされる。

ディストリビューションのインストールコマンドは冒頭でも触れた通り。

コマンドプロンプトで引数「--install」を指定し、続けて半角スペースで区切ったあとに、ディストリビューション一覧で確認した「Name」を入力して実行する。

> '// wsl.exe --install <Distro>
>wsl.exe --install Debian

コマンドが正常に実行されると、Debianのダウンロードとインストールが行われ、初期ユーザーとパスワードを入力すれば完了。

WSL2にDebianをインストールしてみた参考画面

本物のDebianインストールであれば、ディスクの設定やらネットワークの設定など、色々と事細かに聞かれる。

だけどWSL2の場合、基本的にWindowsの上でLinuxが動いているイメージなので、初期設定があっさりしている。

しかもパソコン丸々を仮想化する仮想PCよりも処理が早い。軽い。

まあ一部制約もあるけど割愛。

おまけ:WSLにインストールしたディストリビューションを削除する方法

これ結構ハマりポイント。

WSLにインストールしたディストリビューションを削除する場合、「--uninstall」ではなく「--unregister」を使う。

「--unregist」でもないので注意。(末尾に「er」が足りない)

以下、現在WSLにインストールしているディストリビューションを確認して、ひとつ削除して、再度確認する例となる。

>wsl.exe -l -v
  NAME      STATE           VERSION
* Debian    Stopped         2
  Ubuntu    Stopped         2

>wsl.exe --unregister Ubuntu
登録解除。
この操作を正しく終了しました。

>wsl.exe -l -v
  NAME      STATE           VERSION
* Debian    Stopped         2

なお「--uninstall」は何のコマンドかと言うと、WSL自体のアンインストールを行う、言わば自爆ボタンである。

アニメ・タイムボカンシリーズの如く間違って「ポチっとな」と実行しても私は知らない。

まあ私の経験上、すぐにWSLが再インストールされるとは思うけど、確証はない。

あとがき

今回WSLとDebianの記事をこちらのサブブログに書いた事で、技術関連のアクセスが本家ブログからこっちに移れば良いのだが、どうなることやら。